韓国第2の都市・釜山は、海に面した港町として新鮮な海鮮料理が楽しめることで有名です。その中でも特に注目されているのが「カンジャンケジャン」です。ワタリガニを醤油ダレにじっくり漬け込んだ料理で、“ご飯泥棒”と呼ばれるほど濃厚な味わいが魅力です。観光で訪れる人々にとって、釜山グルメの目玉のひとつとして外せない存在になっています。
旅行者の間では「どこのお店で食べるのが良いのか」「値段はいくらぐらいなのか」といった具体的な疑問が多く聞かれます。さらに、南浦洞や西面など観光地ごとに人気店が点在しているため、アクセスや雰囲気を含めて自分に合った一軒を探すことが重要です。
本記事では、釜山で楽しめるカンジャンケジャンについて、おすすめ店の情報や価格の目安、アクセスのしやすさなどを詳しく解説します。旅行者が安心して現地の味を堪能できるよう、観光の計画に役立つポイントをまとめていきます。
カンジャンケジャンとは?
カンジャンケジャンの基本
カンジャンケジャンは、新鮮なワタリガニを生のまま醤油ダレに漬け込み、熟成させていただく韓国の伝統料理です。醤油ベースのタレには、にんにくやしょうが、唐辛子などの香味野菜が加えられ、旨味と香りがしっかりと染み込みます。カニの身はとろけるような食感で、濃厚な甘みとダレの深い味わいが合わさり、白いご飯との相性が抜群です。
その味わいの強さから「ご飯泥棒」と呼ばれることもあり、家庭料理としても特別なご馳走としても親しまれています。漬け込んだカニの甲羅にご飯を詰めて食べるスタイルや、身をほぐして海苔と一緒に楽しむ食べ方も人気です。
釜山で食べる魅力
釜山は韓国を代表する港町であり、新鮮なワタリガニが水揚げされる地域でもあります。そのため、現地で提供されるカンジャンケジャンは鮮度の高さが魅力となっています。漁港に近い店では、仕入れたばかりのカニを使った料理が味わえるため、より豊かな風味を感じられます。
また、ソウルで食べるものと比べると味付けがやや異なり、釜山では素材そのものの新鮮さを生かしたシンプルな調理が多い傾向にあります。観光客にとっては「釜山ならではのカンジャンケジャンを味わいたい」という体験価値が高く、旅行の大きな楽しみのひとつとして人気を集めています。
釜山で人気のおすすめカンジャンケジャン店
観光客に人気の有名店
クンチッ(クンジプ)
南浦洞・チャガルチ市場近くの有名店で、カンジャンケジャンやカンジャンセウが有名です。地元客にも観光客にも高い評価を受けており、アクセスも便利です
イ・ハジョン カンジャンケジャン 本店
広安里エリアにあり、ブレイクタイムなしで通し営業。テレビ番組でも紹介された手軽に行ける人気店で、MSGや砂糖・水あめを使わない特製タレが特徴です。カニ・エビ・アワビなど、海鮮を組み合わせたメニューが楽しめます
コルモッケジャン 釜山駅本店
釜山駅近くという立地の良さが魅力の定食店で、カンジャンケジャンやカンジャンセウが手頃に味わえます
地元の人がおすすめする隠れ家店
金海カンジャンケジャン
地元の人にも愛される店で、ぷりぷりのカニに甘さ控えめのタレがしっかり染み込んでおり、焼き魚や煮魚などのサイドメニューも好評です
ミョンジョンカンジャンケジャン
特にカニの身を細かくほぐしてタレと混ぜるスタイルが特徴で、柔らかな身としっかり染み込んだタレの食べやすさが魅力です。落ち着いた雰囲気の店舗で、観光客にも地元の人にも人気があります
チョンジンカンジャンケジャン
老舗の専門店として地元で知られており、甘めのタレが人気です。「カンジャンケジャンセット」があり、ご飯やおかずと一緒に楽しむスタイルが人気。日本語メニューも用意されています
チェーン・直営ブランド系
ヘマキ カンジャンケジャン
1995年創業、2021年にリブランドして海雲台前に移転。西海産ワタリガニを使い、雌蟹の内子がたっぷりのメニューも充実しています。タレや素材の鮮度にこだわった料理が評判です
Haemakki Ganjang Gejang(英語名)
新鮮な西海産ワタリガニを急速冷凍し、魚臭さが抑えられた高品質な味わいが楽しめます。年齢問わず食べやすく、クリーンで快適な雰囲気の店舗です
コルモクケジャン 釜山直営店(釜山駅)
釜山駅近くのチェーン店で、アクセスが良く観光の起点に使いやすいロケーションです。複数の海鮮を盛り合わせで楽しめるセットにも対応しており、予算や人数に合わせた注文がしやすいです
値段・相場を徹底解説
一人前・セットの相場
釜山でカンジャンケジャンを注文する場合、一人前の価格はおおよそ25,000〜40,000ウォンが一般的です。観光地に近い店ほど少し高めの傾向があり、繁華街や港町にある食堂では比較的手頃に楽しめます。セットメニューの場合は、ご飯やスープ、副菜が豊富に付いてくることが多く、満足度の高い内容になっています。日本と比べると割安に感じる人が多いのも特徴です。
高級店と大衆店の違い
高級店では、一人前が50,000ウォンを超えることもあり、カニの大きさや鮮度、タレの仕込みにこだわった料理が提供されます。店内の雰囲気も落ち着いていて、特別な食事の場として利用されるケースが多いです。一方、大衆的な食堂では20,000ウォン台から提供されており、日常的に地元の人々が通うリーズナブルな価格帯が魅力です。副菜のボリュームやサービスの温かさで満足感を得られるのも特徴的です。
コース料理・シェアスタイル
家族やグループで訪れる場合、カンジャンケジャンを含んだコース料理を選ぶスタイルも人気です。複数の海鮮料理が並ぶコースは100,000ウォン前後からあり、人数に合わせて取り分けながら味わうことができます。大皿に盛られたカンジャンケジャンをシェアし、他の副菜や一品料理と組み合わせることで、多彩な食体験が可能になります。
アクセス・注文の安心情報
エリア別アクセス便利な店
釜山の代表的な観光地である南浦洞やチャガルチ市場周辺には、徒歩で行けるカンジャンケジャン専門店が多く集まっています。西面エリアは地下鉄の中心駅に近く、ショッピングや観光の合間に立ち寄りやすい立地です。海雲台や広安里などのビーチエリアでも人気店が点在しており、観光や宿泊と組み合わせて訪れるのに便利です。釜山駅近くには直営店やチェーン系もあり、到着直後や帰国前の食事にも利用しやすいです。
言語・注文のハードル
観光地にある店の多くでは日本語メニューや英語メニューが用意されており、韓国語ができなくても注文に困ることはあまりありません。写真付きのメニューを採用している店舗も多く、料理名を読めなくても指差しで注文が可能です。スタッフが日本語や簡単な英語に対応してくれるケースもあり、旅行者にとって安心できる環境が整っています。
利用時のポイント
人気店は昼食や夕食の時間帯に混み合うことが多く、週末や観光シーズンには行列ができる場合もあります。確実に利用したい場合は、事前に予約を受け付けている店舗を選ぶのがおすすめです。テイクアウトに対応している店もあり、ホテルでゆっくり味わいたい旅行者には便利です。副菜が多く出るスタイルのため、注文時に量を調整できるか確認すると食べ残しを防げます。
釜山ならではの楽しみ方
地元ならではの鮮度と豪快さ
釜山は港町として知られており、漁港から仕入れたばかりのワタリガニを使ったカンジャンケジャンを味わえるのが大きな魅力です。生きたままのカニを仕入れて漬け込む店もあり、鮮度の高さが料理全体の味わいを左右します。大きなカニを豪快に盛り付けるスタイルは、地元ならではの迫力を感じさせます。
ソウルとの違いを楽しむ
同じカンジャンケジャンでも、ソウルと釜山では味付けやスタイルに違いがあります。ソウルではやや甘めのタレを使うことが多い一方、釜山では素材の新鮮さを引き立てるあっさりめの味付けが好まれる傾向があります。調味料のバランスや副菜の種類も異なり、地方ごとの食文化の違いを感じられるのも楽しみのひとつです。
SNS映え・写真スポット
カンジャンケジャンは鮮やかなオレンジ色のカニ味噌や漬けダレの艶感が映える料理として、SNSに投稿されることが多いです。甲羅にご飯を詰めて撮影するシーンは特に人気があり、インスタグラムやTikTokで多くの投稿が見られます。釜山の海や市場の雰囲気と合わせて撮ることで、旅の思い出をより華やかに記録できます。
まとめ
釜山は港町ならではの新鮮な海鮮が楽しめる都市であり、その中でもカンジャンケジャンは旅行者にとって特別な体験となる料理です。観光の合間に立ち寄れる有名店から、地元の人が通う隠れ家のような専門店まで幅広く選択肢が揃っており、旅行スタイルや好みに合わせて訪れる場所を決めることができます。
価格帯は一人前から手頃に楽しめる食堂から高級店まで幅広く、コース料理やシェアスタイルも人気があります。注文方法や日本語対応なども整っている店が多いため、初めてでも安心して食事を楽しめるのが魅力です。
港町ならではの豪快な盛り付けや鮮度の高いカニ、そしてSNS映えする見た目の美しさが合わさり、旅の思い出をより豊かにしてくれます。釜山で過ごすひとときに、ぜひ本場のカンジャンケジャンを味わってみてください。