仙台 vs 郡山:どっちが都会?東北の2大都市の人口と特徴を徹底比較

仙台市と郡山市は、東北地方を代表する二大都市です。宮城県の県庁所在地である仙台市は、東北随一の政治・経済・文化の中心地として知られています。一方、福島県の郡山市は、東北地方の交通の要衝として発展してきました。

両市とも東北地方の発展に大きく貢献してきましたが、一体どちらの市がより「都会」なのでしょうか。今回は、人口や経済規模、交通アクセス、教育・文化施設、買物・娯楽施設など、様々な角度から仙台市と郡山市を比較し、その都会度を評価していきます。

人口と面積の比較

人口の差

仙台市の人口は約109万人(2024年4月1日現在)で、東北地方最大の都市です。一方、郡山市の人口は約32万人(2024年4月1日現在)で、仙台市の約3分の1です。人口だけを見ると、仙台市の方が圧倒的に大きな都市だと言えます。

面積と人口密度

仙台市の面積は786.35km²、郡山市の面積は757.20km²で、両市の面積はほぼ同じです。しかし、人口密度を比較すると、仙台市が1,390人/km²であるのに対し、郡山市は422人/km²と大きな差があります。つまり、同じ面積でも仙台市の方が人口が集中しているということになります。

経済規模と産業の比較

経済規模の比較

仙台市の市内総生産(GDP)は約5兆円(2020年度)で、東北地方最大の経済規模を誇ります。一方、郡山市のGDPは約1兆3,000億円(2020年度)で、仙台市の約4分の1です。経済規模からみても、仙台市の方が都会度が高いと言えます。

仙台市の主要産業

仙台市は、東北地方の政治・経済・文化の中心地として発展してきました。主要産業は、卸売・小売業、サービス業、情報通信業などの第三次産業が中心です。また、東北大学を中心とした学術研究機関の集積も特徴の一つです。

郡山市の主要産業

郡山市は、東北地方の交通の要衝として発展してきました。主要産業は、製造業、卸売・小売業、サービス業などです。特に、医療機器や電子部品などの製造業が盛んで、東北地方の中核的な工業都市として知られています。

経済面での都会度

経済規模では仙台市が優位ですが、郡山市も製造業を中心に独自の産業集積を形成しています。両市とも、経済面で一定の都会度を有していると評価できます。

交通アクセスの比較

空港アクセス

仙台市の南には仙台空港があり、国内主要都市や海外都市へのアクセスが便利です。一方、郡山市の南には福島空港がありますが、就航便数や利用者数は仙台空港に及びません。

新幹線アクセス

仙台市は東北新幹線の主要停車駅で、東京から約1時間30分で到着します。郡山市も東北新幹線の停車駅で、東京からの所要時間は仙台市よりも少し短く、約1時間20分です。

高速道路ネットワーク

仙台市は東北自動車道、三陸沿岸道路、常磐自動車道が交差する位置にあり、高速道路ネットワークが充実しています。郡山市も東北自動車道、磐越自動車道が交差しており、高速道路アクセスは良好です。

交通利便性と都会度

空港、新幹線、高速道路のアクセスを総合的に判断すると、仙台市の方が交通利便性が高く、都会度が高いと言えます。ただし、郡山市も新幹線のアクセスに優位性があるなど、一定の交通利便性を有しています。

教育・文化施設の比較

大学の比較

仙台市には東北大学をはじめ、宮城教育大学、宮城大学、東北学院大学、東北工業大学など、多数の大学が立地しています。一方、郡山市には日本大学工学部、奥羽大学、郡山女子大学の3つの大学がありますが、大学の数と規模では仙台市に及びません。

美術館・博物館の比較

仙台市には、東北を代表する美術館・博物館が集中しています。代表的なものとして、仙台市歴史民俗資料館、宮城県美術館、仙台市博物館、仙台文学館などがあります。郡山市にも郡山市ふれあい科学館、郡山市立美術館などがありますが、数と規模では仙台市に及びません。

図書館の比較

仙台市には、仙台市民図書館をはじめ、宮城県図書館、東北大学附属図書館など、大規模な図書館が複数あります。郡山市にも、郡山市中央図書館などがありますが、蔵書数や施設の規模では仙台市に及びません。

教育・文化施設の充実度と都会度

大学、美術館・博物館、図書館などの教育・文化施設の数と規模を比較すると、仙台市の方が充実度が高いと言えます。これらの施設の集積は、都市の知的レベルや文化的成熟度を示す指標の一つであり、仙台市の都会度の高さを裏付けています。

買物・娯楽施設の比較

商業施設の比較

仙台市には、東北最大級の商業施設である仙台駅前のエスパル仙台や、藤崎、AER、仙台フォーラスなどの大型商業施設が集中しています。郡山市にも、エスパル郡山や郡山駅前のビッグアイなどの商業施設がありますが、数と規模では仙台市に及びません。

飲食店の比較

仙台市は、仙台牛や仙台味噌などの地元グルメが豊富で、飲食店の数と多様性が高いです。国分町などの繁華街には、様々なジャンルの飲食店が集中しています。郡山市にも、地元グルメや飲食店はありますが、選択肢の多さでは仙台市に及びません。

娯楽施設の比較

仙台市には、ゼビオアリーナ仙台や仙台サンプラザホールなどの大規模なコンサート会場があります。また、楽天モバイルパーク宮城(野球場)や仙台市八木山動物公園など、様々な娯楽施設があります。郡山市にも、ビッグパレットふくしまや開成山野球場などの施設がありますが、数と規模では仙台市に及びません。

まとめ

仙台市と郡山市を人口、面積、経済規模、産業、交通アクセス、教育・文化施設、買物・娯楽施設などの観点から比較してきました。その結果、仙台市は人口、経済規模、交通利便性、教育・文化施設、買物・娯楽施設のいずれにおいても郡山市を上回り、総合的に見て都会度が高いと評価できます。

一方、郡山市は製造業を中心とした独自の産業集積を形成し、新幹線のアクセスに優位性があるなど、一定の都会度を有していることが明らかになりました。

両市とも、東北地方の中核都市として重要な役割を担っています。今後は、それぞれの特性を活かしながら、更なる発展を遂げていくことが期待されます。仙台市と郡山市が協力し、東北地方全体の発展を牽引していくことを期待したいと思います。