徳島への移住や転勤、あるいは就職を控えている方にとって、「徳島ってどれくらい都会なの?」という疑問は非常に切実ですよね。「百貨店がなくなった」「電車が走っていない」といった断片的な情報だけを聞くと不安になるかもしれませんが、実態を紐解くと、他の地方都市にはない「独自の豊かさと利便性」が見えてきます。
2026年現在の最新データに基づき、徳島市の都会度を多角的に解説します。
徳島は「都会」か「田舎」か?四国他県との比較と結論
結論から申し上げます。徳島市は、東京や大阪のようなメガロポリスではありませんが、「生活に必要な機能がコンパクトに凝縮された、経済的に極めて堅実な地方都市」です。
四国4県の県庁所在地を比較すると、徳島市の立ち位置が明確になります。
四国4県 県庁所在地の比較表(2026年予測値含む)
| 項目 | 徳島市 | 高松市 | 松山市 | 高知市 |
|---|---|---|---|---|
| 推定人口 | 約24.5万人 | 約41万人 | 約50万人 | 約31.5万人 |
| 都市の性格 | 工業・職住近接型 | 商業・支店経済型 | 観光・四国最大都市 | 商業・コンパクト型 |
| 都会度イメージ | ほどよく都会 | 四国の玄関口 | 活気ある大都市 | 賑やかな城下町 |
| 京阪神への距離 | 非常に近い(高速バス圏) | 近い | 遠い | 遠い |
| 中核市指定 | 移行検討中 | 中核市 | 中核市 | 中核市 |
徳島市は人口規模こそ四国4県で最小ですが、後述するように「一人当たりの豊かさ」では引けを取りません。中心部に機能が集中しているため、移動コストが低い「スマートな都会」といえます。
徳島市の「都会度」を客観的な指標でチェック
数値で見ると、徳島市は「見た目の派手さよりも実利を取る街」であることがわかります。
四国で唯一「中核市」ではない理由
徳島市は現在、四国の県庁所在地で唯一「中核市」に指定されていません。しかし、これは都市の実力不足というより、県との事務分担や行政コストのバランスを慎重に判断してきた歴史的背景によるものです。2026年現在も移行に向けた議論は続いており、行政サービスの質自体は他県の中核市と遜色ありません。
「経済的豊かさ」は全国トップクラス
徳島県は伝統的に「貯蓄県」として知られています。
- 高所得・高貯蓄: 有力な製造業(LEDの日亜化学工業、製薬の大塚グループなど)が支えており、県民所得は常に上位を争います。
- 実質的な生活水準: 物価や家賃が都市部より安いため、可処分所得(自由に使えるお金)が多く、生活の質は非常に高いのが特徴です。
暮らしのリアル:都会的な利便性と「田舎」のギャップ
移住者が最も驚くのは、交通インフラとショッピングの形かもしれません。
「電車」ではなく「汽車」が走る街
徳島県は日本で唯一「電化区間」がない県です。走っているのは電気ではなく軽油で動く「汽車(ディーゼル車)」です。
- 完全な車社会: 電車での通勤・通学という概念は薄く、一人一台の車所有が基本です。
- 渋滞の少なさと駐車場の広さ: 都会のような満員電車のストレスはありません。どこへ行くにも「ドア・トゥ・ドア」で移動できるため、車さえあれば都会以上にフットワーク軽く動けます。
ショッピングと娯楽の現状
駅前の百貨店撤退などはありましたが、その分、郊外の大型ショッピングモールが非常に充実しています。
- イオンモール徳島・ゆめタウン徳島: 最新のアパレルブランド、シネコン、飲食店が集結しており、週末の賑わいは大都市の繁華街に引けを取りません。
- AmazonなどのEC活用: 物流網がしっかりしているため、ネットショッピングで困ることはまずありません。
徳島の「勝ち組企業」とキャリアの選択肢
徳島で働くことは、実はキャリア形成において非常に戦略的な選択肢になります。
徳島の主な優良企業・団体
- グローバル製造業: 日亜化学工業(青色LED)、大塚ホールディングス(ポカリスエット・医薬品)
- インフラ・金融: 阿波銀行、徳島大正銀行、四国放送、徳島新聞社
- IT・先端技術: 近年、神山町や美波町、徳島市内にはIT企業のサテライトオフィスが激増。リモートワークを前提とした「都会基準」の働き方が浸透しています。
徳島大学などの教育機関もレベルが高く、「地方にいながら世界と戦う仕事」ができる環境が整っています。
「徳島は田舎すぎ」という噂は本当か?
ネット上にあるネガティブな評価についても、実態を捉え直す必要があります。
関西圏へのアクセスの良さが「心の都会度」を上げる
徳島の最大の強みは、明石海峡大橋を介した京阪神への圧倒的な近さです。
- 高速バスの利便性: 徳島駅から神戸(三宮)まで約1.5時間、大阪(梅田)まで約2.5時間。
- 「今週末はライブがあるから大阪へ」「買い物に神戸へ」といった感覚が当たり前であり、四国の他県のような「陸の孤島感」はほとんどありません。
治安とコミュニティ
「閉鎖的」と言われることもありますが、実際には「阿波おどり」に象徴されるように、外からの人を受け入れる寛容さと祭り好きの明るい県民性があります。治安についても全国的に見て良好で、子育て世代には非常に適した環境です。
まとめ:徳島市は「都会の恩恵」と「地方の贅沢」を両立できる街
徳島市は、決して「ギラギラした大都会」ではありません。しかし、以下のような「ちょうどいい都会」を求めている人にとっては、最高の選択肢となります。
- 経済的な安定: 強い地元企業と高い貯蓄率。
- 合理的な移動: 満員電車なし、広大な駐車場。
- 関西とのリンク: 必要ならいつでも都会へ行ける心理的距離の近さ。
- 豊かな自然: 市街地のすぐそばに眉山や吉野川があり、食事が圧倒的に美味しい。
「都会か田舎か」という二択ではなく、「生活の質を最大化できる都市」。それが2026年現在の徳島市の姿です。