鳥取県は「日本で最も人口が少ない県」として知られていますが、実際に訪れたり住んだりすることを考えると「どれくらい都会なの?」「不便じゃないの?」という点は非常に気になるところですよね。
実は、鳥取県内には「行政の鳥取市」と「商業の米子市」という、個性の異なる二大都市が存在します。今回は、統計データや地元事情を踏まえ、鳥取県の都会度や街の魅力を徹底比較します。
結論:鳥取は「都会」なのか?鳥取市と米子市の違い
鳥取県には、東京や大阪のような超高層ビル群はありません。しかし、生活に必要な機能がコンパクトにまとまった「住み良い地方都市」としての顔を持っています。
特に重要なのは、「鳥取市」と「米子市」で役割が完全に分かれているという点です。
| 項目 | 鳥取市 (県東部:因幡) | 米子市 (県西部:伯耆) |
|---|---|---|
| 都市の性格 | 行政・教育・文化の中心 | 商業・交通・医療の拠点 |
| 都会度の特徴 | 県庁所在地らしい整った街並み | 商業施設が多く、夜も賑やか |
| 人口 | 県内1位 (約18万人) | 県内2位 (約14万人) |
| 交通の便 | 鉄道・空港はあるが完全な車社会 | 山陰の十字路。鉄道・高速の要所 |
| ライバル意識 | 県都としてのプライド | 「実質の中心」という自負 |
鳥取県の「三大都市」それぞれの特徴
鳥取県を支える主要な3つの市(鳥取・米子・倉吉)の雰囲気を詳しく見ていきましょう。
鳥取市:行政と教育が支える「県都」
県庁、大学、主要な公共機関が集まる、鳥取県の顔です。
- 街並み: 鳥取駅周辺は、県庁所在地らしい落ち着いた都市景観が広がっています。
- 話題性: かつて「スタバがない」と言われていたのが嘘のように、現在は駅前に大きな店舗があり、鳥取砂丘などの観光リソースも強力です。
米子市:山陰の十字路と呼ばれる「商都」
古くから商業の街として栄え、「山陰の大阪」とも称されます。
- 利便性: 鉄道の結節点であり、米子鬼太郎空港へのアクセスも良好。飲食店やデパート、病院の充実度は、人口規模以上に都会的に感じられます。
- 立ち位置: 隣の島根県安来市や松江市とも距離が近く、県境を越えた大きな経済圏を形成しています。
倉吉市:歴史と文化が息づく「中核都市」
県中部を支える第3の都市です。
- 特徴: 白壁土蔵群に代表される歴史的な街並みが魅力。鳥取市と米子市の間に位置し、落ち着いた暮らしを求める人に支持されています。
「鳥取は意外と都会」と言われる理由と現実
「何もない」と自虐的に語られることも多い鳥取ですが、実際に訪れると「意外と便利」という声も多く聞かれます。
- 大型ショッピングモールの充実: イオンモールを筆頭に、郊外型の大型店舗が揃っており、買い物で困ることはほぼありません。
- チェーン店の進出: スターバックス、セブン-イレブンなど、かつて「空白」だった有名チェーンも現在は一般的です。
- 1人あたりの豊かさ: 待機児童が少なく、通勤ラッシュとも無縁。住環境の満足度は高く、ある意味で「都会より贅沢な暮らし」が可能です。
- 現実的な限界: ただし、公共交通機関だけで生活するのは困難です。「1人1台の車」が必須という点は、都会とは決定的に異なる現実です。
鳥取市 vs 米子市:なぜ「仲が悪い」と言われるのか?
検索ワードでも目立つ「仲が悪い」という噂。これは単なる喧嘩ではなく、歴史と文化の深い違いからくるライバル意識です。
- 因幡(東部)と伯耆(西部): 藩政時代から文化圏が分かれており、江戸時代には別の藩でした。
- 言葉の違い: 鳥取市側は「鳥取弁」、米子市側は島根に近い「米子弁(雲伯方言)」を話し、イントネーションから全く異なります。
- 中心地争い: 「行政の中心は鳥取市だが、商売や利便性の中心は米子市だ」という、お互いの譲れないプライドが、現在の「切磋琢磨」に繋がっています。
隣県・島根(松江市)と比較した都会度
山陰地方での立ち位置を確認すると、米子市と島根県松江市の関係が見えてきます。
- 松江市との比較: 島根県の県庁所在地である松江市は人口約20万人で、鳥取市よりも規模が大きいです。城下町としての趣が強く、落ち着いた都会感があります。
- 中海経済圏: 米子市は、県庁所在地の鳥取市よりも、実は隣県の松江市との繋がりが非常に強いです。米子・松江・出雲の連携は、山陰で最大の都市圏を形成しています。
鳥取県の未来と「日本一」の魅力
最後に、インターネット上で見かける「鳥取県がなくなる」という極端な噂についてですが、これは人口減少への危機感から生まれた言葉に過ぎません。
現在の鳥取県は、人口が少ないからこそできる「オンリーワンの挑戦」を続けています。
- 星取県(ほしとりけん): どこからでも美しい星空が見える、星空の美しさ日本一。
- 蟹取県(かにとりけん): カニの漁獲量と消費量が圧倒的。
- 子育て王国: 行政の支援が手厚く、子育てのしやすさは全国トップクラス。
鳥取県は、高層ビルを求める人には物足りないかもしれませんが、「程よい利便性と、豊かな自然のバランス」を求める人にとっては、非常に魅力的な「都会」といえるでしょう。