名古屋と山口の「ういろう」は、名前こそ同じですが、原材料も食感も全く異なる別の和菓子と言っても過言ではありません。
「どっちを買えばいいの?」「味はどう違うの?」と迷っている方のために、2025年現在の最新情報を踏まえ、両者の特徴を徹底比較しました。
結論:名古屋と山口のういろう比較まとめ
まずは、最も重要な違いを一覧表でチェックしましょう。
| 項目 | 名古屋のういろう | 山口のういろう(外郎) |
|---|---|---|
| 主な原材料 | 米粉(うるち米など) | わらび粉、小麦粉、小豆 |
| 食感 | どっしり、もっちりした強い弾力 | ぷるぷる、つるんとした滑らかさ |
| 味わい | お米の甘みが強く、食べ応えがある | 甘さ控えめで、上品かつ瑞々しい |
| 見た目 | 不透明でしっかりした色合い | やや透明感があり、瑞々しい |
| 主な有名店 | 青柳総本家、大須ういろ | 御堀堂、豆子郎、本多屋 |
名古屋のういろうは「お米の文化」から生まれた、しっかりとした食べ応えが特徴。一方、山口のういろうは「わらび粉」を使用しており、食感はむしろ「わらび餅」に近い、繊細な口当たりが魅力です。
名古屋のういろう:米粉が作る「もっちり」の伝統
名古屋のういろうは、全国で最も知名度の高いお土産の一つです。その最大の特徴は、蒸し菓子ならではの重厚な弾力にあります。
米粉主体のどっしりした満足感
名古屋では主に「うるち米」などの米粉を原料とします。そのため、一口食べるとお米の優しい甘みが広がり、噛むほどにモチモチとした食感を楽しめます。羊羹に近い見た目ですが、羊羹よりも粘り気が少なく、さっぱりとした後味が特徴です。
名古屋の二大ブランド
- 青柳総本家: 生産量日本一を誇る老舗。「カエルまんじゅう」でも有名です。
- 大須ういろ: 「ういろ」と、こしあんを練り込んだ「ないろ」の2枚看板が人気。
山口のういろう:わらび粉が作る「ぷるぷる」の気品
山口県では「外郎」と表記されることが多く、室町時代から続く公家文化の中で育まれてきました。名古屋のものとは、目指している食感が根本的に異なります。
わらび餅のような滑らかな喉越し
山口のういろうは、希少な「わらび粉」を原料に混ぜるのが伝統です。これにより、名古屋のような「ドッシリ感」ではなく、「ぷるん」とした独特の弾力と、とろけるような喉越しが生まれます。
絶品と言われる「生ういろう」
山口を訪れたら外せないのが、真空パックにする前の「生(なま)ういろう」です。日持ちはわずか数日(2〜3日)ですが、その柔らかさと瑞々しさは、「今までのういろうの概念が変わる」と言われるほどの衝撃を与えてくれます。
「ういろうはまずい?」という噂の真相
ネットで「ういろう まずい」という言葉を見かけることがありますが、これは味そのものよりも「期待していた食感とのギャップ」が原因であることがほとんどです。
- 名古屋が苦手な人: 「食感が重すぎる」「口の中に残る感じがする」と感じる場合があります。
- 山口が苦手な人: 「柔らかすぎて食べ応えがない」「羊羹のような重厚さがほしい」と感じる場合があります。
もし片方が口に合わなかったとしても、もう片方を試してみると、驚くほどしっくりくる可能性があります。「もっちり派」か「ぷるぷる派」か、好みの違いに過ぎないのです。
日本三大ういろうと発祥の謎
一般的に「日本三大ういろう」といえば、以下の3つを指します。
- 神奈川県・小田原: 薬の「外郎(ういろう)」が起源とされる、日本最古の歴史を持つ。
- 愛知県・名古屋: 徳川御三家のお膝元で、贈り物として発展し、新幹線販売で全国区に。
- 山口県・山口: 公家たちが愛した、わらび粉の優雅な味わいが特徴。
発祥については、室町時代に中国(元)から伝わったという説や、役職名「外郎(がいろう)」に由来する説など、歴史のロマンが詰まっています。
どっちを選ぶ?お土産選びのアドバイス
最後に、どちらをお取り寄せ・お土産にするべきかの判断基準をまとめました。
名古屋のういろうがおすすめな人
- しっかりした甘みと、お米のモチモチ感が好きな方
- 「名古屋土産」という一目でわかる定番感を重視したい方
- 個包装で日持ちがし、職場などで配りやすいものをお探しの方
山口のういろうがおすすめな人
- わらび餅やゼリーのような、ツルッとした喉越しを好む方
- 甘さ控えめで、上品な「大人な味」を求める方
- 「生ういろう」という、現地ならではの特別感を味わいたい方
ワンポイントアドバイス:
山口の「御堀堂(みほりどう)」や「豆子郎(とうしろう)」、名古屋の「青柳総本家」などは、現在オンラインショップでも購入可能です。食べ比べをして、自分の「推しういろう」を見つけるのも楽しいですよ!